物として好きな本たち -洋古書編-
内容だけでなく、モノとしてキュンと来る本のご紹介。まずは海外の古書から。
まず左の函入の料理本。”FIRST SLICE YOUR COOK BOOK by ARABELLA BOXER”
国内の書店で見つけ、検索かけてみたら海外古書サイトで半額で手に入った代物。
上写真は見返し。つぶれまくったモノクロ写真がいい感じです。太いリング綴じ。
最初のページ。フォークロアなイラストと共に、オードブル・メインディッシュ・スウィーツと項目が。
その項目でページが3分割されていて、「今晩はどんなお献立にしましょう…」とパラパラやれる優れもの!
左のカラーページに材料、右に作り方が載ってます。色も絶妙。あと文字組も好き。
たまにイラストだけのページもあるんです。確か送料込で2,000円くらいで購入。
きっと料理はしないけど。
次は右上の”S MALÍŘEM KOLEM SVĚTA”
チェコのイジー・カロウセックという絵本画家の1984年のもの。
ふんだんなイラストで世界の国々を紹介した図鑑で、ボリュームがすごい。
その昔プラハの古書店で確か400円くらいで購入。安すぎる。
上は日本のページ。 それぞれの地図に植物や動物・謎の幾何学記号などが描かれてます。
日本の紹介ページ。高倉健さんの任侠映画や外人ヌードなど、濃厚な雰囲気が漂う一角をチョイス。
どうやら一部の文字はコラージュっぽいです。チェコらしい。
大陸ごとに生息動物一覧マップがあるのです。いっこいっこ愛らしい。左下のヒヨコは何だ。
国別色分けマップも色合いがきれい。
480pの中にこんなに細かく掻き込まれたイラストがいっぱいなのです。
ダイアグラム(データを図式化したイラスト)は好きなので嬉しくなる。
次に”ZELENA KOBYLA”という同じくプラハの古書店で200円くらいで買った本。
1966年刊行の緑色の雌馬というタイトル。
Bohumil Stepan ボフミル・シェチェパーンという挿絵画家さんのイラストと写真コラージュがとっても好み。
好みと言っといてなんですが、これチェコのエロ小説です。
エッチ スケッチ ワンタッチ(小学生時代の流行フレーズです)
洒落た(?) 官能イラストが所々にございます。
このおじさん見たことあるような…
何を表現してるのかちょっとわかんないので、チェコ語の本文を読んでみたくなります。
最後は無垢なものを。
著作は有名です。イエラ・マリの”IL PALLONCINO ROSSO”「赤い風船」
“L’ALBERO”「木」の2作が入ったソフトカバー本。
イエラ・マリのとってもリアルなのに極限までシンプルな描写が大好きだったところに、
青山の洋書店でこの単行本というべき簡易な装丁を見つけて、その全身に惚れました…
本文の紙も、現行の絵本みたいにツヤツヤしてなくて薄くていいんです。
この中で一番「物として好きな本」です。
上記全て古いものですが、書名で検索すると古書店サイトなどで売っている本もありますね。
次回、現行品編に続きますー